instinto de defesa -防御本能-
2015.02.25 Wednesday
人の考え方を否定してしまうとき、心の奥底に防御本能が働いていると思う。
自分が歩んできた道が最も素晴らしい生き方だ、とは思ってない人が多いだろうから、
大概の人は全く違う生き方を選ぶ人に焦りを覚える。
素直な人は、自分に出来ない生き方をする人に羨望のまなざしを向ける。
そこで、自分を守ろうとする本能が働く。
「自分は間違ってる」という自己否定は、簡単にできる事ではないから
相手を否定する、という行動パターンになってしまう。
そうすることで何とか自我を保とうとする。
否定と肯定の間を行ったり来たり繰り返してると
自分自身の立ち位置があやふやになる。
ちょうど、平衡感覚を失って目が回ってしまう状態。
でも、目が回ったなら、少し休めばいい。
慌てて走り出したらどこかへ吹っ飛んでいく。
杖をついたってまっすぐには走れない。
コーヒーの話にしよう。
時々、頑なコーヒー通が店にもいらっしゃる。
店を始めた頃は、まだまだ“エスプレッソ”や“フレンチプレス”、
ましてや“スペシャルティコーヒー”などの名称も知らない人がほとんど。
いわゆる、コーヒー通の方々からは奇異に映ってたようで、
ずいぶんとコーヒーについての“講義”を受けた。
コーヒー専門を謳いながら“ブルマン”を置いてない事にため息をつかれた事もある。
私は一所懸命説明し、いやむしろ反論のように自分の店のコーヒーをアピールしていた。
ハニー珈琲さんが焙煎する豆は本当に美味しく、そこには間違いはない。
それでも、ムキになって反論していたのは、きっと自分自身に自信がなかったから。
いささか見切り発車的に店をスタートさせていた事を自覚していた私は、
やはり心の内にそこが引っかかっていたのだろう。
明らかに防御本能が働いていた。
そんな頃から考えれば、
随分と年月も経ち、いろいろ経験させてもらい、気持ちにゆとりが出てきたようで、
真っ向からの反論は何も生まれない、と感じるようになってきた。
まずお客様の話を聞く。
美味しいコーヒーはどこで飲んだの?
いつ頃飲んだの?どんな味だったの?
すると、不思議と話が合うようになる。
味の好みは人それぞれだ。それは多分にそれを味わった状況、環境も影響する。
そこまで共有できれば、こちらのスタンスのプレゼンも受け入れてもらいやすい。
それは、きっとそのお客様がかつて経験しなかったコーヒーの楽しみ方だ。
でも、あくまでもその人が前に味わった“美味しいコーヒー”は残したままで。
どっちが一番でもいい。
その人にとっての、“今”と“これから”の美味しいコーヒーを探すために、
ちょっとコーヒーブレイクして、まずは話を聞いてみよう。
自分が歩んできた道が最も素晴らしい生き方だ、とは思ってない人が多いだろうから、
大概の人は全く違う生き方を選ぶ人に焦りを覚える。
素直な人は、自分に出来ない生き方をする人に羨望のまなざしを向ける。
そこで、自分を守ろうとする本能が働く。
「自分は間違ってる」という自己否定は、簡単にできる事ではないから
相手を否定する、という行動パターンになってしまう。
そうすることで何とか自我を保とうとする。
否定と肯定の間を行ったり来たり繰り返してると
自分自身の立ち位置があやふやになる。
ちょうど、平衡感覚を失って目が回ってしまう状態。
でも、目が回ったなら、少し休めばいい。
慌てて走り出したらどこかへ吹っ飛んでいく。
杖をついたってまっすぐには走れない。
コーヒーの話にしよう。
時々、頑なコーヒー通が店にもいらっしゃる。
店を始めた頃は、まだまだ“エスプレッソ”や“フレンチプレス”、
ましてや“スペシャルティコーヒー”などの名称も知らない人がほとんど。
いわゆる、コーヒー通の方々からは奇異に映ってたようで、
ずいぶんとコーヒーについての“講義”を受けた。
コーヒー専門を謳いながら“ブルマン”を置いてない事にため息をつかれた事もある。
私は一所懸命説明し、いやむしろ反論のように自分の店のコーヒーをアピールしていた。
ハニー珈琲さんが焙煎する豆は本当に美味しく、そこには間違いはない。
それでも、ムキになって反論していたのは、きっと自分自身に自信がなかったから。
いささか見切り発車的に店をスタートさせていた事を自覚していた私は、
やはり心の内にそこが引っかかっていたのだろう。
明らかに防御本能が働いていた。
そんな頃から考えれば、
随分と年月も経ち、いろいろ経験させてもらい、気持ちにゆとりが出てきたようで、
真っ向からの反論は何も生まれない、と感じるようになってきた。
まずお客様の話を聞く。
美味しいコーヒーはどこで飲んだの?
いつ頃飲んだの?どんな味だったの?
すると、不思議と話が合うようになる。
味の好みは人それぞれだ。それは多分にそれを味わった状況、環境も影響する。
そこまで共有できれば、こちらのスタンスのプレゼンも受け入れてもらいやすい。
それは、きっとそのお客様がかつて経験しなかったコーヒーの楽しみ方だ。
でも、あくまでもその人が前に味わった“美味しいコーヒー”は残したままで。
どっちが一番でもいい。
その人にとっての、“今”と“これから”の美味しいコーヒーを探すために、
ちょっとコーヒーブレイクして、まずは話を聞いてみよう。